入試

 入試前日、さすがにバタバタしてもしょうがない。「今日は早めに寝て明日に備えてな」と声をかけると「うん・・・あ!資格のこと調べてなかった!」とパソコンの前へ。「何調べんの?」「ほら、面接のとき、どういう仕事に興味があって、どんな資格を取りたいか?とか訊かれるかもしれないじゃん!」と言って資格をいくつかメモしていた。そんなことより単語帳でもめくったら?と思ったが、ぬかりないように調べておけば落ち着けるだろうと思い「どう答えるかも考えておけよ」と言っておいた。


 入試の日、殆ど一日中、時計を眺めて過ごしてしまった。終了予定時間より早くに「終わった」と連絡があったときはちょっとドキッとした。ただ単に面接が早い方のグループだっただけのこと。「どうだった?」と訊きたかったが訊けずに「お疲れさん」とだけ言うと「おー・・・」と力ない返事。少し間を置いて「無理そう、自信ない・・・受かる気がしない」と言う。「数学は時間ギリギリだったし、国語も・・・あと理科は結構難しかったよ・・・」ぎょぎょぎょ!頼みの得意の理科も芳しくないのかよ!ドキドキ・・・「資格のことやっぱり訊かれた!」「おー!!答えられた?」「うん、みんな「わかりません」て答えてたけど俺は用意していたコトバをそのまま言った」「おー!良かったねー!」学力検査はともかく、面接だけでも後悔なくやれて良かった。後はもうなるようにしかならん。
 
 『面接の結果は、必要に応じて選抜の参考資料とする』
 必要になればいいねぇ〜と思った。