トライリンガル?(笑)

 さくらんぼのお手伝いに行くと、いろんな方たちがいる。地元出身者が多いのは当然だけど、茨城出身の方、関西出身で、育ったのは岩手という方、そして私も岩手出身。そういう方々が、ずーずー弁の地に集まっているわけだから、方言での失敗やら、笑い話やらが多いこと多いこと。

 
 タクシードライバーだった茨城出身の女性の方、「むじる」という言葉がわからなくて、お客さんに「その角をむじって!」と言われて判らなくて困っていたら、お客さんが「その角を右に曲がって!」と言いなおしてくれた。それで「むじるというのは右に曲がって」だと思ったそうな。次にお客さんから「むじって!」と言われたときに「はいはい〜♪」と右に曲がったら、「違うくて左!」と怒鳴られたそうな。「むじる」曲がるという意味で、私の地元でも使いますねぇ〜。


 関西出身、岩手で育った女性の方は私の母と1つ違い。お産で入院中、同部屋の方から「どっからむがさってござった?」と訊かれて意味もわからず「はい?私はどっからもむがさってません!」と答えてしまい、皆の態度が一変!さっきまでフツウに話をしていた方々が急によそよそしくなったそうな。ご主人にその話をしたら意味を教えてくれたそうで、慌てて誤解を解いたそうだ。「むがさり」とは「結婚」という意味で「どこから嫁にきたんですか?」訊かれていていたのでした。周りの方々は「未婚の母?」と思ったわけです。今ならそれもめずらしくないかも知れませんが、40年前の田舎でそれはちょっと衝撃だったかも(笑)

 
 私は岩手に18年、仙台に13年、それから山形と、三県に住みました。同じ東北なので共通の方言もありますが、三県それぞれホント言葉が違います。最初、山形の人の会話なんて喧嘩に聞こえましたからねぇ。いえ、義父母の会話は本当に喧嘩でしたが・・・(笑)